「なんかね、遥陽さんと話してると楽しくて時間を忘れるの。だから声が聞きたいって言われて素直に嬉しく思っちゃった。だから、無理してないよ?」



いつも私のことを1番に考えてくれる紗夜。


心配してくれてるんだということがちゃんと伝わってきた。だから私今の自分の気持ちを素直に言ってみた。



「初優……もー!どうして私の親友はこんなに可愛いの!冷泉さんに初優のこと渡したくないよ〜!」


「紗夜!?」



紗夜は私を見るといきなり飛びついてきて訳の分からないことを言ってきた。


紗夜のことをよろめきながらも受け止めてそっと紗夜の背中を撫でる。



「ありがとう。……でも私、紗夜が思うほど可愛くないからね」


「んもぅ!まだそんなこと言ってる!?この無自覚美少女が!」


「…………」



紗夜には何度か可愛いと言われたことはあるけどそうは自分では思えないのでいつも否定的な言葉で返してしまう。