「関係あるわ。彼女が羽衣さんのことで悩んでるんだ。相談に乗っているけどなんの力にもなれないって」
「…………」
「彼女のことまだ好きなんだろ?だったら早く話し合いをして仲直りしろよ」
優希に言われて、それもそうだと思った。
でも俺はなかなか決心がつかない。それは夏休みが明け、学校が始まってからもそうだった。
新学期になるとますます受験勉強に周りは力を入れている。ピリピリした雰囲気が俺にも伝わってきてらなんだかむしゃくしゃした。
初優のことも考えないといけないし、頭はパンク寸前。
そして、久しぶりにメッセージアプリを開き初優との履歴を眺めた。
“話し合いたい”……か。
俺も話し合ってまた元通りの生活に戻りたい。だけど初優を傷つけた俺がまだ初優のことを好きでいる資格はあるか?
……その考えが頭の中を埋め尽くす。
だったらいっそ……。そこまで考えてようやく俺は初優と話し合う決心をした。