「大丈夫だよ。連絡は最近あれだけど喧嘩はしないし、初優のこと大好きな気持ちは変わらないから」
「……聞かなきゃよかった。聞いてるだけで甘すぎて胸焼けしてくる」
なんだよー、と小競り合いながら優希と話をしてその日は夏休みの話は終わった。
だけど、この日の話が胸の奥に突っかかったように忘れることができない。喧嘩なんてしたことないから分からないけど、なんか嫌な予感がする……。
そんなモヤモヤを抱えながら迎えた夏休み。
俺と初優はようやく電話をし、夏休みの日程を軽く決めた。
優希たちとのダブルデートは行くことになり、楽しみで仕方なかった。久しぶりに初優の声も聞けてこれで塾も頑張れると思った矢先。
夏祭り当日、俺は見事にやらかした。
その日、塾があったのでその後に夏祭りに向かう予定だったのだけれど授業の時間を思いっきり勘違いしていた。
午前中からお昼のつもりが、午後からだったようで、その事に気づいたのは当日塾に行った時間。