いや、多分最初から“好き”という気持ちはあったのかもしれない。だけどこの気持ちに気づくのが遅くて、曖昧な感じになっていただけ。
メッセージも電話も重ねてから、ようやく俺は初優とリアルで会う約束をした。
ずっと会いたいと思っていたけどなかなか誘えなかった。デートの前の日。ネットで女の子が喜びそうな所を検索したり、どんな感じで話したらいいのかずっと考えながら夜を過ごした。
優柔不断な俺はデートで行く場所をスパッと決められなくて。
でもその時間も楽しくて、最高だった。
翌日。
ドキドキしながら向かった待ち合わせ場所。
2人の住んでいる場所の中間地点で会おうかなとも思ったけど、最初は彼女の地元で遊んだ。
先に着いていた初優に声をかける時は緊張しまくっていたけど、初優の方が緊張していて、その姿が可愛くて、少し笑ってしまった。
「……初優ちゃん、ですか?」
「へあ!?は、はい!そうです!」
声をかけた俺に気づいて驚いている初優。