私は朝ご飯の準備をしながら、テレビをつける。
一人暮らしを始めて、滅多にテレビ派見なくなったけど朝はなんとなくテレビを見ることが多い。
ぼーっとしながら、お湯が湧くのを待っていると、テーブルにおいて置いたスマホがピロン、と鳴った。
スマホを持ち、画面を開くとそこには『るい』と名前が写っていた。
メッセージをタップし、アプリを開く。
『おはよう。今日は朝イチから学校だよな。終わったらデートでもしない?』
そんな内容が、書かれていた。
そのメッセージを読み、私は1人、ふっと笑う。るいからお誘いが来るなんて珍しい。嬉しいな。
なんて返事を打とう、と考えながらキッチンに戻る。
そしてふと昔の彼氏……遥陽のことを思い出した。
遥陽とはあの日、メッセージを消したあとから1度も会っていない。それは高校を卒業して2年たった今でも変わらない。
高校の時の友達だった紗夜とは今でも優希さんと続いていて、たまに話を聞くらしいけど私は遥陽のことは一切聞いていない。