「うん!」



せっかく紗夜と遊べるんだから楽しまないと損だよね。今日は遥陽のことなんて忘れて楽しんでやる!


悩みなんて吹き飛ばすくらいの勢いで紗夜の横を歩き、色んな話をしながらカラオケに向かった。


カラオケでは何時間も歌って、たくさん笑って。


声を出したからか少しスッキリした。


モヤモヤしたものが晴れるまではいかなかったけど、だいぶ気持ちが楽になった。



「はぁー……楽しかったね〜!」


「うん!久しぶりのカラオケ、満足した!」



一通り歌って、カラオケから出ると時刻は午後の4時。夕方だというのにまだ外は明るく、昼間のように感じる。



「カフェでも入る?甘いものまだ食べてなかったね」


「そうだね。なんかお腹空いちゃった」



スマホで時間を確認しているとカフェに入るかという話になった。この時間からでも空いているカフェはあるので、そこに行こうとなった。


ザワザワと騒がしい駅周辺は夏休み中の学生でいっぱいだった。