「な、なんだったの……?」
暗くなった画面を見ながらボソリとつぶやく。
正直、今は遊びたい気分じゃない。だから断ろうとしたのに一方的に約束をされてしまった。
遊びに行くって言われてもなぁ……。どこに行くとかも言われてないし……。
どうしようかなと悩んでいる間に時間は進み、待ち合わせ時間まであと1時間を切った。
断りのメッセージを送るのが面倒だし、久しぶりに外に出てみようかな。私は紗夜の言っていた“気分転換”も兼ねて遊びに行くことにした。
オシャレしてきてって言われたけど……。まぁいっか。
***
時刻はお昼の12時。
紗夜と待ち合わせ時間になり、駅前でキョロキョロと辺りを見渡していた。
「初優ー!久しぶり!」
「わっ!紗夜!」
紗夜を待っていると後ろから誰かに抱きつかれ、名前を呼ばれた。振り向くとそこにはオシャレした紗夜がニコニコと笑いながら私を見ている。
「夏祭り以来だね!思ったより元気そうで安心したよ〜」