はぁはぁとお互い息継ぎが上手く出来なくて、荒い呼吸を繰り返す。
そろそろやばいなと思い、遥陽を止めようとしたら……。
ーコンコン。
急に部屋のドアからノック音が聞こえてきて、2人でびくりと体を震わせる。
「兄ちゃんー?部屋にいるの?」
幼い子供の声が聞こえてきて、慌てて遥陽から体を離す。ドッドッドッと心臓の音が激しく脈打っていた。
「……悪い。妹が帰ってきたみたいだな」
「い、妹さん……?」
遥陽はバツが悪そうに私に謝る。
そういえば初めの頃、妹さんがいるって言っていたっけ。今日は誰もいないと聞いていたので、そのことをすっかり忘れていた。
「兄ちゃん?開けるよ……あっ……」
2人でドアを見ていると、ガチャっとドアが開いた。そこから可愛らしい顔をひょっこりと覗かせている。
妹さん……は、私を見ると少し気まずそうに笑っている。小学生……いや、中学生かな?
なんだか可愛くて、抱きしめたくなった。