「初優のことが好きすぎて気持ち抑えきれなくなった……やっぱ家じゃない方が良かったかも……」


「ちょ、遥陽……!?」



なんだかとんでもない状況になってしまった。


頭の中はパニック状態だけど、遥陽とキスをするのは嫌なんかじゃない。返事に戸惑っているだけで、キス……したいと思ってしまった。


こんな私は変態なんだろうか。


だけど、好きな人とキスしたいと思うのは、悪いことではないと思う。



「……わ、私も……キス、したい、です……」



遥陽があまりにも葛藤しているもんだから、自分の気持ちを言ってしまった。言いながらだんだん恥ずかしくなり、最後はほとんど聞こえない声になった。


顔を真っ赤にしながら、俯いていると、急に視界が上に上がる。



「そんな可愛いこと言うなよ……初優、可愛い」


「………っ!そ、そんなこと……」



2人きりの部屋の中。


トクントクンと心臓が心地よく鳴り響く。