「大丈夫でしょ。私も彼氏と勉強デートの約束してるし。案外乗ってくれるかもよ?」
「そうなの?」
紗夜はもう既に勉強デートの約束をしているらしく、それはもうニコニコで話した。
相当楽しみにしているみたいで、なんだか羨ましくなる。私も遥陽さんに言ってみようかな。
でも邪魔にならないかな。
行きたい思いと申し訳ない気持ちで頭がいっぱいになる。
「気分転換に誘うだけ誘ってみたら?ダメな時はまた今度誘えばいいし」
「……そうする」
散々悩んだ挙句、私は紗夜にそう返事をして、昼休みを終えた。
その日の夜、私は自分の部屋でスマホを握りしめ、意を決して勉強デートの誘いをしてみた。
返事が来るまで、ドキンドキンと心臓が落ち着かなかったのを覚えている。もし断られたら……迷惑だって言われたらどうしよう。
そんなことばかり考えていたら、返事が来て、ばっとスマホを見る。