いつもいつも自分からは気持ちを話さないし、相手にも聞かない。これは私の悪い癖だと思う。



「私はアドバイスしかできないから、ここからは初優次第。これからどうしたいのか、冷泉さんとどうなっていきたいのか、ちゃんと1度考えてみなよ」


「……紗夜……」



さっきまで少し怒っていたけどいつもの紗夜に戻っていた。そう言われて遥陽さんとちゃんと考えてみようかなと思った。


紗夜ってやっぱりすごい。


紗夜が友達で本当に良かった。



「紗夜、さっきは変なこと言ってごめんね」


「はいはい。こんなことで怒らないよ。それに、私も一応思っていたことだからね」



嫌な気分にさせてしまったことをもう一度謝ると今度はちゃんと返事してくれた。


その事にほっとして、お弁当を食べ進める。



「紗夜もそんなこと思うの?」



ごくん、とおかずを飲み込みながら紗夜に聞いた。


あまり将来とかに悩まなさそうなのに、なんだか珍しいと思って。