目元がカッと熱くなって、喉がギュッと詰まって、唇を噛んで。


「…うわあぁぁぁぁぁぁぁ…!!!!」


1人部屋の病室で、わたしは声を上げて泣いた。


大学に入学して、どこかの会社に就職して、そのうち結婚して、子どもを生んで。

そんな当たり前の人生があると思っていたのに。


それに、なにが一番つらいかって――。

陸斗(りくと)のことを想うと、胸が押しつぶされそうなくらいに…苦しい。


陸斗は、わたしの幼なじみ。


中学生になって、陸斗が好きだということに気づいて。

でも、告白してもし振られでもしたら、幼なじみの関係が壊れるのが嫌だったから、自分の想いはずっと秘密にしておくつもりだったけど――。


中学の卒業式で、まさかの陸斗から告白された。

そうして、わたしたちは付き合うことになった。