「先輩、好きなタイプは?」
仕事に慣れて、余裕ができた後輩からの恋バナだ。ため息をつく。
大学を卒業して、社会人3年目。恋バナより婚活の話が盛り上がるようになってきたことに、自分の年齢を感じる。
なにやら風の噂によると、私が大学時代に恋焦がれていた相手は結婚したようだ。少なくとも友人ではあったはずだけど聞いてない。
後輩は話を続ける。
「多趣味だし、出会い多くないですか?」
「でも茶道とか俳句とかが好きならちょっと同年代は少ないとか?」
「季語?とかですよね!春って恋猫って季語があるんですって!響きが可愛くないですか?」
よくしゃべる。聞き上手と思われがちだけど、私は話を聞いてもらう方が好きだ。
「紳士な聞き上手が好きかな。」
とだけ返す。
「うわぁ、っぽい〜!」
思っているのかいないのか。後輩はそんな返事をしていた。
もう一度、ため息をつきながら、外を見る。
春は過ぎて、葉桜の緑が眩しい。
恋猫、私に恋をしていた『猫さん』。
『彼』の恋に季節なんてなかった。
仕事に慣れて、余裕ができた後輩からの恋バナだ。ため息をつく。
大学を卒業して、社会人3年目。恋バナより婚活の話が盛り上がるようになってきたことに、自分の年齢を感じる。
なにやら風の噂によると、私が大学時代に恋焦がれていた相手は結婚したようだ。少なくとも友人ではあったはずだけど聞いてない。
後輩は話を続ける。
「多趣味だし、出会い多くないですか?」
「でも茶道とか俳句とかが好きならちょっと同年代は少ないとか?」
「季語?とかですよね!春って恋猫って季語があるんですって!響きが可愛くないですか?」
よくしゃべる。聞き上手と思われがちだけど、私は話を聞いてもらう方が好きだ。
「紳士な聞き上手が好きかな。」
とだけ返す。
「うわぁ、っぽい〜!」
思っているのかいないのか。後輩はそんな返事をしていた。
もう一度、ため息をつきながら、外を見る。
春は過ぎて、葉桜の緑が眩しい。
恋猫、私に恋をしていた『猫さん』。
『彼』の恋に季節なんてなかった。