「……奏多くん」
しかし、それによって伴われる絶大なる威力はこの場にいる者達に与えられることはなかった。
膨大な雷撃が結愛達に命中するその寸前に、奏多が片手でそれを容易く弾いてしまったからだ。
「みんな、大丈夫か?」
「はい、奏多くん」
結愛達の身に唐突に訪れた窮地。
しかし、それは奏多が手をかざしたことで危機を脱していた。
「奏多、助かったぜ」
「本当に凄まじい力ね」
慧の言葉に呼応するように、観月は眸に不安の色を堪える。
「また、僕の攻撃を防いだ……。『破滅の創世』様、何でそいつらをかばうんだよ!」
身を呈して結愛達を守った奏多の姿を見て、フォードは不満をもらす。
「相変わらず、不変の魔女、ベアトリーチェ様の配下の力は強大だな。『破滅の創世』様が、この場にいたことが生死を分けたってわけか」
ヒューゴは状況を踏まえながらも、完全に置いていかれた状況。
人間を超えた存在が超越の力を振るえば、人間には認識しようがない。
だが、『不死者にする能力』と『攻撃を無効化する能力』。
一族の上層部の一人であるヒューゴは、二つの厄介な能力を持っている。
その歴然たる事実を前にして、ヒューゴの取った行動は早かった。
「凄まじいねぇ。まあ、俺はここで死ぬつもりはないから、この場は一旦、距離を取らせてもらう! そうしないと反撃するチャンスは生まれないからな!」
置かれた状況を踏まえたヒューゴは、即座に逃げの一手を選ぶ。
迷いも躊躇いもない。
「『破滅の創世』様には、これからも川瀬奏多様として生きてもらわないといけないからな」
そう――もうすぐで手が届くのだ。
一族の上層部にとって、唯一無二の願い。
人間として生きたい。
それを奏多が選ぶだけで――。
このまま『破滅の創世』を人という器に封じ込め続け、神の力を自らの目的に利用するという一族の悲願こそがこの世界を救う唯一の方法だと一族の上層部は知っているのだから。
「……フォード、気をつけて。あの人、何か、するつもりかも……?」
ヒューゴが、何かを企んでいる――。
その事実を前にして、ビオラの雰囲気が変わる。
揺れるのは憂う瞳。
それは剥き出しの悲哀を帯びているようだった。
「……何か企んでいたとしても、僕達の手で、それを阻止すればいいだけの話だろう」
「……うん、そうだね」
女神に反旗を翻した双子の幹部、フォードとビオラ。
その存在を根絶やしにすることは、『破滅の創世』を救える唯一の方法であるというように――。
そう告げる彼らは、明確なる殺意をヒューゴ達に向けていた。
しかし、それによって伴われる絶大なる威力はこの場にいる者達に与えられることはなかった。
膨大な雷撃が結愛達に命中するその寸前に、奏多が片手でそれを容易く弾いてしまったからだ。
「みんな、大丈夫か?」
「はい、奏多くん」
結愛達の身に唐突に訪れた窮地。
しかし、それは奏多が手をかざしたことで危機を脱していた。
「奏多、助かったぜ」
「本当に凄まじい力ね」
慧の言葉に呼応するように、観月は眸に不安の色を堪える。
「また、僕の攻撃を防いだ……。『破滅の創世』様、何でそいつらをかばうんだよ!」
身を呈して結愛達を守った奏多の姿を見て、フォードは不満をもらす。
「相変わらず、不変の魔女、ベアトリーチェ様の配下の力は強大だな。『破滅の創世』様が、この場にいたことが生死を分けたってわけか」
ヒューゴは状況を踏まえながらも、完全に置いていかれた状況。
人間を超えた存在が超越の力を振るえば、人間には認識しようがない。
だが、『不死者にする能力』と『攻撃を無効化する能力』。
一族の上層部の一人であるヒューゴは、二つの厄介な能力を持っている。
その歴然たる事実を前にして、ヒューゴの取った行動は早かった。
「凄まじいねぇ。まあ、俺はここで死ぬつもりはないから、この場は一旦、距離を取らせてもらう! そうしないと反撃するチャンスは生まれないからな!」
置かれた状況を踏まえたヒューゴは、即座に逃げの一手を選ぶ。
迷いも躊躇いもない。
「『破滅の創世』様には、これからも川瀬奏多様として生きてもらわないといけないからな」
そう――もうすぐで手が届くのだ。
一族の上層部にとって、唯一無二の願い。
人間として生きたい。
それを奏多が選ぶだけで――。
このまま『破滅の創世』を人という器に封じ込め続け、神の力を自らの目的に利用するという一族の悲願こそがこの世界を救う唯一の方法だと一族の上層部は知っているのだから。
「……フォード、気をつけて。あの人、何か、するつもりかも……?」
ヒューゴが、何かを企んでいる――。
その事実を前にして、ビオラの雰囲気が変わる。
揺れるのは憂う瞳。
それは剥き出しの悲哀を帯びているようだった。
「……何か企んでいたとしても、僕達の手で、それを阻止すればいいだけの話だろう」
「……うん、そうだね」
女神に反旗を翻した双子の幹部、フォードとビオラ。
その存在を根絶やしにすることは、『破滅の創世』を救える唯一の方法であるというように――。
そう告げる彼らは、明確なる殺意をヒューゴ達に向けていた。



