「だが、まずはわらわ達を足止めする、緊急脱出装置とやらを残らず破壊しようかのう」
ベアトリーチェが見つめた先、そこには緊急脱出装置が仕掛けられていた。
「そうですね。願わくはこの戦いの最中で、『破滅の創世』様の神のご意志が戻ることを願っております」
レンは誓うように告げる。
『破滅の創世』の配下達は、『破滅の創世』の存在とともに在る。
死、消滅、終焉……。
形容しがたい『終わり』の気配とともに、だ。
「ここは……?」
視界が開けた後。
奏多が一番、最初に認識したのは煌びやかなシャンデリアだった。
緊急脱出装置が発動した。
つまり、その移動先だよな?
でも、何でこの場所に?
奏多はまるで思い出したように、疑問と動揺が一瞬で頭の中を埋め尽くした。
視線を巡らせれば、煌びやかなシャンデリアが明るく会場を照らしている。
そこかしこで聞こえてくる会話の幾つかには、「あれが噂の」だの「あの少年が例の」だの聞こえてくるが、嫌味ではあるまい。
「心配しなくても大丈夫ですよ、奏多くん」
「な、なんでだよ……」
導くような結愛の優しい声音。
奏多は事態を飲み込めないように頭を振る。
「だって、ここって世界会合の会場ですよ!」
結愛は身体の火照りを振り払うように、表情を華やかせた。
「ほらほら、周りの皆さん、見覚えのある方々ばかりです」
「確かに……」
結愛に言われて、奏多ははっとする。
周囲を見渡せば、世界会合の時に招かれる会場のようだった。
周りの人々はみな、奏多達に視線を集中させている。
奏多達が何故、このようにして注目を浴びているのか、その答えは周囲の状況が語ってくれる。
緊急脱出装置によって、奏多達が突然、この場所に現れたからだ。
「緊急脱出装置を用いて、俺達ごと、別の場所に強制移動させる。随分と悪辣な手口だな。まぁ、一族の上層部らしいやり方だけどな」
「そうね」
この世の悪意を凝集したような一族の上層部のやり方に、慧だけではなく、観月も激しい嫌悪を覚えたのは間違いない。
渦巻くヒューゴ達の思惑。
だが、慧は周囲の状況を把握すると、改めて告げた。
「ヒューゴ。そもそも、おまえ達の目的は、騒動の鎮圧のために奏多を連れていくことだろ。何故、この会場に連れてきた?」
「単純な話。緊急脱出装置の位置座標は正確じゃない。それに、あの場から去ることを優先したからな。突飛な場所に出ることもあるってことさ」
慧の鋭い切り返しに、ヒューゴは楽しげに笑みをこぼす。
「違う場所。それなのに何故、そんなに余裕があるの?」
「世界会合の会場。ここなら、事前に武器の補充ができるからな」
状況が掴めない観月に応えるように、ヒューゴは不敵に笑った。
ベアトリーチェが見つめた先、そこには緊急脱出装置が仕掛けられていた。
「そうですね。願わくはこの戦いの最中で、『破滅の創世』様の神のご意志が戻ることを願っております」
レンは誓うように告げる。
『破滅の創世』の配下達は、『破滅の創世』の存在とともに在る。
死、消滅、終焉……。
形容しがたい『終わり』の気配とともに、だ。
「ここは……?」
視界が開けた後。
奏多が一番、最初に認識したのは煌びやかなシャンデリアだった。
緊急脱出装置が発動した。
つまり、その移動先だよな?
でも、何でこの場所に?
奏多はまるで思い出したように、疑問と動揺が一瞬で頭の中を埋め尽くした。
視線を巡らせれば、煌びやかなシャンデリアが明るく会場を照らしている。
そこかしこで聞こえてくる会話の幾つかには、「あれが噂の」だの「あの少年が例の」だの聞こえてくるが、嫌味ではあるまい。
「心配しなくても大丈夫ですよ、奏多くん」
「な、なんでだよ……」
導くような結愛の優しい声音。
奏多は事態を飲み込めないように頭を振る。
「だって、ここって世界会合の会場ですよ!」
結愛は身体の火照りを振り払うように、表情を華やかせた。
「ほらほら、周りの皆さん、見覚えのある方々ばかりです」
「確かに……」
結愛に言われて、奏多ははっとする。
周囲を見渡せば、世界会合の時に招かれる会場のようだった。
周りの人々はみな、奏多達に視線を集中させている。
奏多達が何故、このようにして注目を浴びているのか、その答えは周囲の状況が語ってくれる。
緊急脱出装置によって、奏多達が突然、この場所に現れたからだ。
「緊急脱出装置を用いて、俺達ごと、別の場所に強制移動させる。随分と悪辣な手口だな。まぁ、一族の上層部らしいやり方だけどな」
「そうね」
この世の悪意を凝集したような一族の上層部のやり方に、慧だけではなく、観月も激しい嫌悪を覚えたのは間違いない。
渦巻くヒューゴ達の思惑。
だが、慧は周囲の状況を把握すると、改めて告げた。
「ヒューゴ。そもそも、おまえ達の目的は、騒動の鎮圧のために奏多を連れていくことだろ。何故、この会場に連れてきた?」
「単純な話。緊急脱出装置の位置座標は正確じゃない。それに、あの場から去ることを優先したからな。突飛な場所に出ることもあるってことさ」
慧の鋭い切り返しに、ヒューゴは楽しげに笑みをこぼす。
「違う場所。それなのに何故、そんなに余裕があるの?」
「世界会合の会場。ここなら、事前に武器の補充ができるからな」
状況が掴めない観月に応えるように、ヒューゴは不敵に笑った。



