「……またお前かよ、会計」
「え、えへへ、どうも~……」
長い身体を折って、痛む腹を抱えたユーリスが、震える手でそう挨拶してきた。
「い、苺のショ、ショートケーキがあるから、お誘いに……」
「お前、馬鹿なのか? それとも暇なの?」
「馬鹿はあなたですよ、風紀委員長。今回において、ユーリス先輩はただの盾です」
後ろから、すっかり苦手になってしまった刺しかない声が聞こえてきた。
振り返ったサードは、途端に「うげ」と声をもらしてしまった。そこには、こちらが正当防衛で意識を反らした一瞬に回りこんだレオンがいて、汚物を見るような蔑む目でこちらを見ていた。
というか、お前らはなんでここにいるんだよ。
サードは一気に疲労感覚えて、額に手をやった。
「つか、先輩に向かって堂々と捨て駒宣言とか、ないわぁ……」
「元より、先輩に敬意を払わないあなたよりマシです」
学園の生徒のトップは、生徒会長と風紀委員長の二名であり、学年や貴族間の上下関係にも左右されない立場となっている。けれど、レオンがそう言ってくるのは、恐らくはこちらが貴族枠でもないのが気に食わないせいなのだろう。
「え、えへへ、どうも~……」
長い身体を折って、痛む腹を抱えたユーリスが、震える手でそう挨拶してきた。
「い、苺のショ、ショートケーキがあるから、お誘いに……」
「お前、馬鹿なのか? それとも暇なの?」
「馬鹿はあなたですよ、風紀委員長。今回において、ユーリス先輩はただの盾です」
後ろから、すっかり苦手になってしまった刺しかない声が聞こえてきた。
振り返ったサードは、途端に「うげ」と声をもらしてしまった。そこには、こちらが正当防衛で意識を反らした一瞬に回りこんだレオンがいて、汚物を見るような蔑む目でこちらを見ていた。
というか、お前らはなんでここにいるんだよ。
サードは一気に疲労感覚えて、額に手をやった。
「つか、先輩に向かって堂々と捨て駒宣言とか、ないわぁ……」
「元より、先輩に敬意を払わないあなたよりマシです」
学園の生徒のトップは、生徒会長と風紀委員長の二名であり、学年や貴族間の上下関係にも左右されない立場となっている。けれど、レオンがそう言ってくるのは、恐らくはこちらが貴族枠でもないのが気に食わないせいなのだろう。