サードがそう真剣に考えていると、男子生徒が控えめに「あの、委員長」と呼んできた。
「もしかして、リスやハムスターを知らないのでは――」
「知ってる知ってる。そんなの『常識』だろ。俺の家族は犬派だったからさ」
その時、
「ねぇねぇ、僕のリスは真っ白で珍しい子なの~」
不意に、そんな可愛らしい声が割り込んで来て、サードと風紀部員は「え」と固まった。
揃って視線を下へと落としてみると、そこには生徒会の腕章をつけた幼い美少年のエミルがいて、首を傾げて二人を見上げていた。
聖騎士一族の人間であるエミルも、戦闘のプロである。生徒会の中でも一番気配が読みにくく、サードはあっという間に距離を詰められた事実に、自分の気が抜け過ぎていたことを察して内心反省しつつも尋ねた。
「おい、会長補佐。こんなところで何してんだ? つか持ち場は? 堂々とサボってるとかだったら、遠慮なくシめるぞ」
「サリファン君が冷たい~」
「分かりやすく怒ってやってんだよ」
「もしかして、リスやハムスターを知らないのでは――」
「知ってる知ってる。そんなの『常識』だろ。俺の家族は犬派だったからさ」
その時、
「ねぇねぇ、僕のリスは真っ白で珍しい子なの~」
不意に、そんな可愛らしい声が割り込んで来て、サードと風紀部員は「え」と固まった。
揃って視線を下へと落としてみると、そこには生徒会の腕章をつけた幼い美少年のエミルがいて、首を傾げて二人を見上げていた。
聖騎士一族の人間であるエミルも、戦闘のプロである。生徒会の中でも一番気配が読みにくく、サードはあっという間に距離を詰められた事実に、自分の気が抜け過ぎていたことを察して内心反省しつつも尋ねた。
「おい、会長補佐。こんなところで何してんだ? つか持ち場は? 堂々とサボってるとかだったら、遠慮なくシめるぞ」
「サリファン君が冷たい~」
「分かりやすく怒ってやってんだよ」