理事長を交えて生徒会と風紀委員会、保健委員会で話し合った結果、健康診断については、先に理事長側で組んでいた予定通りの内容の日程で進むことになった。

 一学年、二学年については、生徒会と風紀委員の誘導の元で合同に行われる。就職書類の一つとして精密検査も入る三学年に関しては、少人数ずつ専門の検査部屋に呼ばれる、昨年と同じ形での進行だ。

 健康診断中の警備に関しては、日々の校舎内の見周りと同じく風紀委員会の管轄だった。健康診断当日の警備体制の申告書も問題はなかったようで、昨年と違って生徒会は、再三の説明を求めるような面倒なことはしてこなかった。

 サードは仔猫の件をずっと考えていて、順調に進む会議に対しては、ほとんど傍観者に回っていた。理事長が会議の終了を告げる声でようやく我に返り、会議室の面々に目を留めることもなく、真っ先に席を立って出口を目指した。

「えぇぇええええええええッここで置いてくの!? 待ってくださいよ委員長!」