すると、ソーマが慌てて「リュー先輩を怒らないであげてください」と言った。
「リュー先輩は、サリファン先輩の事を一番に心配していたんです。全校生徒が集まった話し合いでも、先輩がどんなに頑張っているかを、他の部員の人達と一緒になって説明していました。サリファン先輩の身体が『丈夫』だと聞かされても、『人体実験をやっていた組織側の言葉なんて信用ならない』『委員長は自分たちが守る!』って、警備にあたっている守衛と取っ組み合ったくらいなんですよ」
サードは、つい「は……?」と間の抜けた声を上げてしまった。ソーマの話で思い出したように、レオンが「そうでしたね」と相槌を打ってこう続けてきた。
「そういえば、そんな事もありましたね。あなたがこちらに運ばれた日に、風紀委員会が守衛と取っ組みあいました。そんな事が二度、三度と続いた結果、彼らはついに交代制で守衛を見張るという、まるで目的を見失った行動に出ました」
レオンが銀縁眼鏡を押し上げ、実に不可解ですと言う。
「リュー先輩は、サリファン先輩の事を一番に心配していたんです。全校生徒が集まった話し合いでも、先輩がどんなに頑張っているかを、他の部員の人達と一緒になって説明していました。サリファン先輩の身体が『丈夫』だと聞かされても、『人体実験をやっていた組織側の言葉なんて信用ならない』『委員長は自分たちが守る!』って、警備にあたっている守衛と取っ組み合ったくらいなんですよ」
サードは、つい「は……?」と間の抜けた声を上げてしまった。ソーマの話で思い出したように、レオンが「そうでしたね」と相槌を打ってこう続けてきた。
「そういえば、そんな事もありましたね。あなたがこちらに運ばれた日に、風紀委員会が守衛と取っ組みあいました。そんな事が二度、三度と続いた結果、彼らはついに交代制で守衛を見張るという、まるで目的を見失った行動に出ました」
レオンが銀縁眼鏡を押し上げ、実に不可解ですと言う。