「あなたは十四歳まで、唯一身体の劣化が見られなかった、優秀な実験体だと記録にありました。そこに何かしら理由があるのではないかと考えた私は、更に深く調べ、十四歳までにあなたが殺した者の中に、魔力を持った人間が多く混じっている事を発見したのです」
「魔力……?」
魔法は使えずとも、当人も知らないまま、微力ながら魔力を持っている人間も結構いるとは聞いた。けれど、それがどう関係してくるというのだろうか?
サードが問うような目を向けると、スミラギはこう説明を続けた。
「半悪魔体は、魔物と同様に魔力を持ちません。現時点で確認されている魔力持ちは、人間と悪魔だけです。しかし、長命である大物級の魔物は、生き血から魔力を摂取し蓄え、延命効果を得ている事が分かっています」
そこで、と言ってスミラギは人差し指を立てた。
「もし、魔物から悪魔へと転じる条件が、体内にある魔力の生産と消費のバランスが取れるよう進化した結果、だとしたらという仮説を立てると、完成された半悪魔体に足りないのは、生産される分のエネルギー、すなわち魔力となる訳です」
「魔力……?」
魔法は使えずとも、当人も知らないまま、微力ながら魔力を持っている人間も結構いるとは聞いた。けれど、それがどう関係してくるというのだろうか?
サードが問うような目を向けると、スミラギはこう説明を続けた。
「半悪魔体は、魔物と同様に魔力を持ちません。現時点で確認されている魔力持ちは、人間と悪魔だけです。しかし、長命である大物級の魔物は、生き血から魔力を摂取し蓄え、延命効果を得ている事が分かっています」
そこで、と言ってスミラギは人差し指を立てた。
「もし、魔物から悪魔へと転じる条件が、体内にある魔力の生産と消費のバランスが取れるよう進化した結果、だとしたらという仮説を立てると、完成された半悪魔体に足りないのは、生産される分のエネルギー、すなわち魔力となる訳です」