どうやら聖なる魔力やら加護やらで受けた損傷は、超治癒再生が遅れるらしい。ロイ達は、剣に宿っている対悪魔の力を身にまとっており、彼らの身体に触れるだけでも悪魔の肌は焼けてしまうようだった。
「うーん。身体そのものに、神の強い加護を受けた魔力が移るのは、厄介だなぁ」
自身の黒い剣で攻撃を受けとめた悪魔が、ちっとも困っていないような口調でそう呟いた。
悪魔と剣を交えたロイが、刃をギリギリと軋ませながら黒い剣を力で押し、汗が浮かぶ顔に苦い表情を浮かべて口角を引き上げる。
「想定規格外の存在であるお前の方が、よっぽど厄介だぞ」
そう言いながら目配せすると、悪魔の背後からエミルが飛びかかって大剣を振り降ろした。しかし、悪魔はロイの剣をあっさり弾き飛ばすと、難なく避けてしまう。
それを見たサードは、歯痒い思いで「またかよ」と舌打ちした。
戦い始めた当初から、ずっとこの繰り返しである。悪魔は自身の深いところまで貫かせないよう、巧妙に剣の切っ先を避け続けていた。
「うーん。身体そのものに、神の強い加護を受けた魔力が移るのは、厄介だなぁ」
自身の黒い剣で攻撃を受けとめた悪魔が、ちっとも困っていないような口調でそう呟いた。
悪魔と剣を交えたロイが、刃をギリギリと軋ませながら黒い剣を力で押し、汗が浮かぶ顔に苦い表情を浮かべて口角を引き上げる。
「想定規格外の存在であるお前の方が、よっぽど厄介だぞ」
そう言いながら目配せすると、悪魔の背後からエミルが飛びかかって大剣を振り降ろした。しかし、悪魔はロイの剣をあっさり弾き飛ばすと、難なく避けてしまう。
それを見たサードは、歯痒い思いで「またかよ」と舌打ちした。
戦い始めた当初から、ずっとこの繰り返しである。悪魔は自身の深いところまで貫かせないよう、巧妙に剣の切っ先を避け続けていた。