「ん~、最終的に『死食い犬』を業火で焼き尽くしたからからねぇ。防御魔法の耐熱度もギリギリの威力で放ったから……まぁ、そのおかげもあって、俺の近くに埋まっていたエミルの爆弾は全部吹き飛んでくれたんだけど」
エミルの爆弾には苦戦した、とユーリスが吐息交じりに呟いた。
やはり、奴は邪魔しているのでは、とサードは思った。
「ユーリス先輩であれば、『会長の魔力』を追えますよね?」
お願い出来ますか、とレオンが片手を交えて尋ねる。ユーリスは考えるような間を置いた後、「実は、それがねぇ」と気の抜けたような声で言って人差し指を立てた。
「彼、すぐ『上』にいるんだよね。もうずっと悪魔とやり合ってるよ」
珍しくサードとレオンが「は?」と声を揃えた。
「うん、そういう反応が返ってくると思った」
そう前置きを挟み、ユーリスは説明を続けた。
「下は騒がしいからと言って、悪魔が膨大な魔力で透明の足場を作っちゃったんだよねぇ。皆の集中力が欠けたら困ると思って、一旦、俺の魔法で見えなくしてあるんだ。今のところ、ロイ君は危ない状況ではないから安心して。こっちが上手く動かない方が、彼の注意がこちらにそれて不利になると思うし」
エミルの爆弾には苦戦した、とユーリスが吐息交じりに呟いた。
やはり、奴は邪魔しているのでは、とサードは思った。
「ユーリス先輩であれば、『会長の魔力』を追えますよね?」
お願い出来ますか、とレオンが片手を交えて尋ねる。ユーリスは考えるような間を置いた後、「実は、それがねぇ」と気の抜けたような声で言って人差し指を立てた。
「彼、すぐ『上』にいるんだよね。もうずっと悪魔とやり合ってるよ」
珍しくサードとレオンが「は?」と声を揃えた。
「うん、そういう反応が返ってくると思った」
そう前置きを挟み、ユーリスは説明を続けた。
「下は騒がしいからと言って、悪魔が膨大な魔力で透明の足場を作っちゃったんだよねぇ。皆の集中力が欠けたら困ると思って、一旦、俺の魔法で見えなくしてあるんだ。今のところ、ロイ君は危ない状況ではないから安心して。こっちが上手く動かない方が、彼の注意がこちらにそれて不利になると思うし」