派手に吹き飛ばされたサードは、前触れもない爆発の衝撃に驚きつつも、すぐに体制を整えて地面に着地した。

 地面に埋められていたのは、起爆物だったらしい。そう遅れて理解しヒヤリとした直後、胸がドクドクとして数秒ほど動けなかった。

「……おいおいおい、俺じゃなかったら確実に大怪我してるとこだぞ!?」

 あの威力からすると、多分、踏み込んだのが普通の人間であったとしたのなら、確実にアウトな代物のような気もする。

 先程話に聞いていたこともあって、小さい女の子みたいな生徒会長補佐エミルが、喜々として運動場に爆発物を設置する光景が想像された。味方ですら見分けがつかない地面に爆薬を設置するとは、何事だとゾッとした。

 サードは考えて早々、思わず「アホか!」と一人でツッコミの声を上げた。

「埋めるとか危険過ぎだろうがぁぁあああ! なんなの会長補佐、あいつは何がしたいんだよ、味方を殺してぇのかそれとも邪魔したいのか、どっちだ!?」

 すると、大きな独り言に、こう近くから答える声がした。