兵器として多くの血生臭い実験を受けているうえ、悪魔の血を持つ『半悪魔体』を、人間が嫌うのは当然だろう。悪魔を殺し、そのためだけに死ぬことを定められた存在ではあるとはいえ、その潜在意識に宿る『殺戮衝動』や肉体の中身の半分は悪魔とは無縁ではない。
長い歴史の中で、これまで多くの人間が悪魔の犠牲になった。そのため、人間側が悪魔という異質な存在に抱く憎悪は強い。
訓練のために、何百人もの犯罪者を殺した事実もある。人間相手に殺人衝動が起こらないよう改良されているとはいえ、もしかしたら……という可能性はゼロというわけでもないのだ。
そういった事情もあって、自分が『人間にとっては安全な実験体の対悪魔兵器』であると理解してもらえないことは、サードも知っていた。
だから、警戒されないよう身構えずに、相手が抜刀しないようじっと待つのが大事だった。斬りかかられてしまったら、訓練で慣れた身体は、自動反撃に出てしまう恐れもあるからだ。
長い歴史の中で、これまで多くの人間が悪魔の犠牲になった。そのため、人間側が悪魔という異質な存在に抱く憎悪は強い。
訓練のために、何百人もの犯罪者を殺した事実もある。人間相手に殺人衝動が起こらないよう改良されているとはいえ、もしかしたら……という可能性はゼロというわけでもないのだ。
そういった事情もあって、自分が『人間にとっては安全な実験体の対悪魔兵器』であると理解してもらえないことは、サードも知っていた。
だから、警戒されないよう身構えずに、相手が抜刀しないようじっと待つのが大事だった。斬りかかられてしまったら、訓練で慣れた身体は、自動反撃に出てしまう恐れもあるからだ。