「そんな事ってあるのか?」
「魔物の多い深い森なんかでは、結構発生する現象だよ」
「どうせ小物は先に全滅させる予定でいたのですから、都合がいいのではないですか?」
話を聞いていたレオンが、会話の間に割り込んで淡々と意見を述べた。それに対してユーリスは、どこか腑に落ちない表情を浮かべて見せる。
「レオン君。実をいうと、俺が予想していた『死食い犬』の数と合わないんだ。そもそも『死食い犬』は、三百年の寿命があるから個体差もあるはずなのに、俺たちが倒した全部が、ほぼ同じサイズだったのは変だと思うんだ」
すると、そばを走っていたソーマが「ユーリス先輩」と呼んだ。
「魔獣がほとんど長生きしているせいで、それほどまで個体差が大きく出ていないとは考えられませんか? やや小さいサイズの物もいましたし」
やや小さいのとか、いたか?
敵の姿形を気に留めてもいなかったサードは、大きさの違いがあったかどうかも覚えておらず首を捻った。その様子を、レオンが冷ややかに見ている。
「魔物の多い深い森なんかでは、結構発生する現象だよ」
「どうせ小物は先に全滅させる予定でいたのですから、都合がいいのではないですか?」
話を聞いていたレオンが、会話の間に割り込んで淡々と意見を述べた。それに対してユーリスは、どこか腑に落ちない表情を浮かべて見せる。
「レオン君。実をいうと、俺が予想していた『死食い犬』の数と合わないんだ。そもそも『死食い犬』は、三百年の寿命があるから個体差もあるはずなのに、俺たちが倒した全部が、ほぼ同じサイズだったのは変だと思うんだ」
すると、そばを走っていたソーマが「ユーリス先輩」と呼んだ。
「魔獣がほとんど長生きしているせいで、それほどまで個体差が大きく出ていないとは考えられませんか? やや小さいサイズの物もいましたし」
やや小さいのとか、いたか?
敵の姿形を気に留めてもいなかったサードは、大きさの違いがあったかどうかも覚えておらず首を捻った。その様子を、レオンが冷ややかに見ている。