あの苦戦ぶりから見るに、ソーマだけでは太刀打ちは難しいだろう。こちらの登場にさえ気付かないでいる彼は、次の動きが読みづらい獣の集中攻撃に必死になって攻防している状況だ。
サードは、後ろを追ってくるレオンやユーリスを振り切るように一気に加速した。前方へ飛び出すと、道を切り開くように二匹の魔獣の首を一瞬で切断し、ソーマの元を目指す。
「ソーマ君!」
ユーリスが槍で『死食い犬』の頭部を貫き、魔法でも攻撃を行いながら叫んだ。
すると、大広間の中央で魔獣たちの連続攻撃を交わしながら、一匹ずつ各実に剣で仕留めていたソーマが、すっかり乱れた髪を振り上げてこちらを見た。
「ユーリス先輩ッ、そっちは片付いたんですね!」
どこか安堵したようにソーマは表情を緩めた。飛び込んできた魔獣に気付くなり鋭い目を向けると、両手でしっかりと剣を握り締めたまま、腹の底から声を上げて素早く『死食い犬』を一刀両断した。
それを見たサードは、あいつ結構強いんだなぁ、とか考えてしまった。そういえば、あいつもあいつで立派な聖騎士の一人なんだよな……と今更のように思う。
サードは、後ろを追ってくるレオンやユーリスを振り切るように一気に加速した。前方へ飛び出すと、道を切り開くように二匹の魔獣の首を一瞬で切断し、ソーマの元を目指す。
「ソーマ君!」
ユーリスが槍で『死食い犬』の頭部を貫き、魔法でも攻撃を行いながら叫んだ。
すると、大広間の中央で魔獣たちの連続攻撃を交わしながら、一匹ずつ各実に剣で仕留めていたソーマが、すっかり乱れた髪を振り上げてこちらを見た。
「ユーリス先輩ッ、そっちは片付いたんですね!」
どこか安堵したようにソーマは表情を緩めた。飛び込んできた魔獣に気付くなり鋭い目を向けると、両手でしっかりと剣を握り締めたまま、腹の底から声を上げて素早く『死食い犬』を一刀両断した。
それを見たサードは、あいつ結構強いんだなぁ、とか考えてしまった。そういえば、あいつもあいつで立派な聖騎士の一人なんだよな……と今更のように思う。