「どこまで知ってる?」
「まずはロイ君が、秘密結社について理事長に尋ねて『計画』の大まかな流れまで聞き出した。でも、理事長はとても慎重な人で、そろそろロイ君が暴走しそうだなぁって俺たちが思った頃に、理事長室にスミラギ先生がやってきたんだよ。それで全貌が明らかになって、『じゃあそれを逆手に取るから協力しろ』と、ロイ君が提案して、今に至るってわけ」

 これで理解してくれた? とユーリスがにっこり笑う。

 サードは、あっさりと述べた彼の前で、数秒ほど言葉を失っていた。尋ねたいことや言いたいことが多すぎて、すぐに感情が思考に追いつかない。

「……ちょっと待て、『計画』の流れを聞いたんだよな?」
「うん、そうだよ」

 ユーリスからその返答を聞き届けた途端、サードは「いやいやいやいや」と込み上げる感情のまま言葉を吐き出していた。

「じゃあそこは素直に引っ込めよ。知ったうえで何で来ちゃうわけ? 俺は半悪魔体として作り出された兵器だから、頭と心臓を潰されない限り七晩は絶対に死なないけど、お前らは違うだろうがッ。そもそも、今回に限っては封印のし直しは無しなんだぞ!?」