「違うからね、サード君。俺は確かに変身魔法使ってよく散歩したりするけど、今回は忍び込むために動物に変身しなくちゃならなかっただけだし、ソーマ君の場合は、嫌がる顔見たさに、罰ゲームで仔猫にして外に放り出してみただけだからッ」
それはそれで、ソーマへの扱いがひどいようにも感じる。
サードは、つい、生徒会の中で唯一の一学年生である彼の立場を同情した。顔に付着した返り血を袖で拭いつつ、「で?」と低い声で訊く。
「なんでお前らがここにいるんだよ。会計はさっき、理事長からの話を聞いたばかりじゃねぇのか?」
「この件に関しては、理事長にも許可をもらっているよ?」
「は?」
「俺たち、名演技だったでしょ? いやぁ、事前の打ち合わせの時に、ロイ君に反撃しないようにねって説得するのは、本当に大変だったよ~」
一体どういうことだ? 理事長は『国』を裏切ったのか?
そんなこと有り得ない。だって理事長ほど冷静に物事を捉え、判断し、決断を下せる人間であれば、計画の重さは理解しているはずである。何より彼は、そのためにサードが学園に送り込まれたことを理解して協力していた人間だ。
それはそれで、ソーマへの扱いがひどいようにも感じる。
サードは、つい、生徒会の中で唯一の一学年生である彼の立場を同情した。顔に付着した返り血を袖で拭いつつ、「で?」と低い声で訊く。
「なんでお前らがここにいるんだよ。会計はさっき、理事長からの話を聞いたばかりじゃねぇのか?」
「この件に関しては、理事長にも許可をもらっているよ?」
「は?」
「俺たち、名演技だったでしょ? いやぁ、事前の打ち合わせの時に、ロイ君に反撃しないようにねって説得するのは、本当に大変だったよ~」
一体どういうことだ? 理事長は『国』を裏切ったのか?
そんなこと有り得ない。だって理事長ほど冷静に物事を捉え、判断し、決断を下せる人間であれば、計画の重さは理解しているはずである。何より彼は、そのためにサードが学園に送り込まれたことを理解して協力していた人間だ。