声を掛けて立ち上がると、珍しく見送ってくれるようでスミラギも立ち上がった。
そういえば彼も、正午前には生徒たちと共に学園の敷地外に撤退するのだ。思い出したサードは、足を止めて彼を真っすぐ振り返った。
「そうか、ここでお別れだったな。じゃあ『さよなら』だ、スミラギ。元気でな」
「何を言っているのですか。私も残るのですから、別れの挨拶は後に取っておきなさい」
スミラギに淡々と返されてしまい、「はぁ?」と間の抜けた声を上げた。
「ここに残って、どうするんだよ?」
「あなたの教育係として、責任をもって最期まで見届けますよ。こう見えて、私は王宮魔術師の特殊防衛部隊の人間ですから、事が終わるまでこの保健室に防衛結界でも張っておきます」
「……それで大丈夫なのか? 悪魔には効かないんじゃねぇの?」
長ったらしい部隊名を言われても理解出来なくて、サードは直球に思った心配事を口にした。すると、スミラギは「悪魔についてはどちらとも言えませんが、魔物や魔獣に対しては有効ですよ」と答えた。
そういえば彼も、正午前には生徒たちと共に学園の敷地外に撤退するのだ。思い出したサードは、足を止めて彼を真っすぐ振り返った。
「そうか、ここでお別れだったな。じゃあ『さよなら』だ、スミラギ。元気でな」
「何を言っているのですか。私も残るのですから、別れの挨拶は後に取っておきなさい」
スミラギに淡々と返されてしまい、「はぁ?」と間の抜けた声を上げた。
「ここに残って、どうするんだよ?」
「あなたの教育係として、責任をもって最期まで見届けますよ。こう見えて、私は王宮魔術師の特殊防衛部隊の人間ですから、事が終わるまでこの保健室に防衛結界でも張っておきます」
「……それで大丈夫なのか? 悪魔には効かないんじゃねぇの?」
長ったらしい部隊名を言われても理解出来なくて、サードは直球に思った心配事を口にした。すると、スミラギは「悪魔についてはどちらとも言えませんが、魔物や魔獣に対しては有効ですよ」と答えた。