思案しつつ、サードもココアを喉に流し込んだ。相変わらず甘くて暖かい飲み物だが、痛覚が鈍いため、舌が正確な温度を伝えてくれないことが、少しだけ残念に思えた。
「悪魔の目的は、『皇帝』と勝負に勝つことです。対面したら『皇帝』の首飾りを見せて、自分が皇帝であると名乗るだけで、戦いは始まると考えてください」
「ということは、今の俺が急ぎやるようなものは何もないんだな……それで、首飾りの件はどうなってるんだ?」
「そちらに関しては、生徒たちと一緒に学園から外に出た際、理事長たちの方で説得する手筈になっています。説得が苦戦することも予想されますので、念の為、あなたには近くで待機してもらいます」
「待機? 正門のところで?」
「理事長の方にも、既に話は通してあります。もし時間を押すようでしたら、あなたの方で奪っておしまいなさい」
「ふうん、了解。他に何もないんだったら、俺はもう行くぜ。風紀の奴らが困らないように、午前中の分の書類だけでも片付けておくよ」
「悪魔の目的は、『皇帝』と勝負に勝つことです。対面したら『皇帝』の首飾りを見せて、自分が皇帝であると名乗るだけで、戦いは始まると考えてください」
「ということは、今の俺が急ぎやるようなものは何もないんだな……それで、首飾りの件はどうなってるんだ?」
「そちらに関しては、生徒たちと一緒に学園から外に出た際、理事長たちの方で説得する手筈になっています。説得が苦戦することも予想されますので、念の為、あなたには近くで待機してもらいます」
「待機? 正門のところで?」
「理事長の方にも、既に話は通してあります。もし時間を押すようでしたら、あなたの方で奪っておしまいなさい」
「ふうん、了解。他に何もないんだったら、俺はもう行くぜ。風紀の奴らが困らないように、午前中の分の書類だけでも片付けておくよ」