すると、自分を落ち着けている暇もなく、ロイが実に不思議そうな顔でこう追い打ちを掛けてきた。
「変だな。理事長から『赤い悪魔』について知る者同士だと、そう気付いて仲が良くなったと聞いているが――」
「ああああの確かに『月食』の歴史を知る者同士だけど、俺とスミラギは、それ以降その話題もしてないし、まさか今年がそうだと分かっていたらもっと話もしただろうけど、そんなことも一切ないからっ!」
そういうことは、前もって俺に教えていてくれないかな理事長!?
ここはひとまず、形だけでも協力を申し出た方がいいのだろう。慌て過ぎて言葉が上手く組み立てられず、言い方もなんだかむちゃくちゃになってしまった気がして口を閉じる。
すると、レオンたちが視線を交わす中、ロイが「ふうん」と目を細めてきた。思案するような眼差しは冷ややかで、サードは訳も分からず背筋が寒くなるのを感じた。自分はきっとヘマは踏んでいない、はず……と自信なくそう思った。
「――なるほど。分かった。理事長も考えると言ってくださったから、その日が来たらお前にも頑張ってもらおう」
「えぇと、生徒の安全が第一だからな。それなら出来るだけ協力しよう。うん」
「変だな。理事長から『赤い悪魔』について知る者同士だと、そう気付いて仲が良くなったと聞いているが――」
「ああああの確かに『月食』の歴史を知る者同士だけど、俺とスミラギは、それ以降その話題もしてないし、まさか今年がそうだと分かっていたらもっと話もしただろうけど、そんなことも一切ないからっ!」
そういうことは、前もって俺に教えていてくれないかな理事長!?
ここはひとまず、形だけでも協力を申し出た方がいいのだろう。慌て過ぎて言葉が上手く組み立てられず、言い方もなんだかむちゃくちゃになってしまった気がして口を閉じる。
すると、レオンたちが視線を交わす中、ロイが「ふうん」と目を細めてきた。思案するような眼差しは冷ややかで、サードは訳も分からず背筋が寒くなるのを感じた。自分はきっとヘマは踏んでいない、はず……と自信なくそう思った。
「――なるほど。分かった。理事長も考えると言ってくださったから、その日が来たらお前にも頑張ってもらおう」
「えぇと、生徒の安全が第一だからな。それなら出来るだけ協力しよう。うん」