自己肯定感の低さから、自分なんか好かれるわけ無いっていう気持ちが抜けなくて、どうしても試すような言葉を何度も何度もかけた。
「兄ちゃんの体、なんで動かせるかわかる?痛みはあるかもしれないけど、ぼくが毎日、関節曲げたり伸ばしたりしてたからだよ」
「そうなんだ、別に僕なんかのために、やらなくてよかったのに」
「出たよ、兄ちゃんの悪い癖。そういう、人の恩を受け取らず、ありがとうと素直に言えない性格だから、友達も彼女さんも、みんな離れてったんじゃないの?」
「ちがうでしょ、僕なんかのことが、どうでもよくて離れてったんでしょ」
「僕なんかって言うのやめなよ...もう救いようがないと思われても仕方がないよ、その言動」
僕が素直になれたら、掴めたかもしれない恋。
僕が勇気を出してありがとうって言えたら...
君は僕の隣に居たのかな。
失ってから気付いた、君の存在の大きさ。
投げやりにして君を傷つけてごめん。
もう届かないとこにいる君が、僕の心に穴が空いたまま、埋めてくれる人は、もうココにいない。
幸せにしてあげられなくてごめん。僕が突き放した。
今まで、そばにいて、頑張って支えてくれて、笑わせてくれて、生きてるのを褒めてくれて、ありがとう。
たくさんのありがとう。幸せになってね。
そんな言葉かけたくなくて、見栄を張って別れるときに告げた。
横にいるときに素直になれなくて
褒めてあげることすらできない、何も言えない僕は、素直になることができていたら、僕も幸せになれたのかな。