- 作品番号
- 1710131
- 最終更新
- 2024/01/31
- 総文字数
- 10,000
- ページ数
- 6ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 27
- ランクイン履歴
-
ヒューマンドラマ11位(2024/02/07)
この作品の感想ノート
諸々ひと段落してようやく、ようやくお邪魔させていただくことができました!
……という個人的感動はさておき、面白かったです!
描写のテンポがとても読みやすいです。それこそホットココアをゆっくりと味わうように読み進めていくと、じんわりとキャラクターたちの感情が染み込んできました。
葉月の憂うつさや、佐神君の不器用な優しさ、ちくちくと刺さる母の言葉、妹の希沙の苛立ちなど、ひとつひとつに心が動かされました。
ラストの終わり方もいいですね!
恋の糸が交わるのではなく、微かに触れ合っただけのような、そんなか細さと曖昧さが余韻を引き立てていて良き良きです!!
素敵な物語をありがとうございました!
・良かったところ
受験に失敗した女の子と、問題児の男の子とのやり取りが丁寧に描かれていて読んでいて筆力の高さを感じました。複雑な感情がきちんと物語の中に表現されていると思います。10代の子の心の描写が上手いですね。
・気になったところ
お題の「真夜中の嘘」の要素がやや弱いように感じました。もう少し嘘の内容にインパクトがあるとよかったかもしれません。
あと、お母さんに「そんなものを買う余裕はないはずよ」と咎められているのに、そのあと普通にココアを購入する描写が出てくるので、あれっ?
となりました。葉月が家庭で冷遇されているのは伝わってくるのですが、この家がもともとどういう状況だったのか(例:一家みんな名門大学出身、裕福、以前は平穏だったけど家族が事業に失敗など)背景が描かれていると、もっと読者が入りこみやすくなる気がします。
お疲れ様です!僭越ながら感想を残させて頂きます!✨
葉月の窮屈な家庭環境の中、普通なら努力と呼べる事でも、当たり前となってしまえば、またそれ以上に努力を強いられる。
そんな、息苦しさに胸が痛くなると同時に、お母さんにもきっと悪気はないのだろうし、妹ちゃんにも、更にのし掛かる重圧も、親しいからこその複雑を見事に描きれていて、凄く心に刺さりました。
一見、対称的に思える、佐神君の優しさ故の不器用さも、葉月の自分のために生きれていないが故の、素直になれない態度に、心苦しさと、青春のむず痒さ、甘酸っぱさも相まって、情緒的に思えました!
また、ココアの甘さを比喩に、2人の心の距離の変化も綺麗に描かれており、甘い物でも、より甘い物を食べれば、甘さを感じなくなるように、2人の間に流れる甘い時間が、ココアの苦手な甘味も柔らかくしていったのかなと、勝手に推測するさせて頂きました!
シンプルな題に込められた、深いコクと甘さに感動させられました!🎶
とても素敵な作品をありがとうございました!(о´∀`о)
これからも、無理のない範囲での活動、頑張ってください!🍅
この作品をシェア
この作品を見ている人にオススメ
読み込み中…