「よし、決まりだな」

「俺たちが連れて行ってやるからなー。あ、平尾先生にも許可とんないと」


なんて、俺を置いて二人で勝手に会話を進めている。

そんな二人の表情はとても楽しそうで俺まで沈んでいた気持ちが浮上してくるような気がする。

ハル。お前は今何を考えているんだろう。
俺はいつも気づけば、お前のことを考えてしまっているよ。

一方的通行の虚しい恋だとしても、俺はずっとハルのことが好きだ。大好きだ。

最後に君に会えるのなら、俺はやっぱりハルの全てをこの心に刻み込んで忘れないようにそっと胸にしまっておく。

もう二度とあんな悲しみの雨が君に降り続いたりしないように、眩しいほどの太陽の光に照らされて君には生きていってほしい。


―――君にはずっと笑っていてほしいから。