二人の表情や声から話の内容は明るい話ではないことはなんとなく分かっていた。
それに、たぶん内容は……ここにいない彼のことだろうと予想はついていた。
二人は覚悟を決めたような強い瞳で私を見つめると、ゆっくりと口を開いた。
「快人に会いに行ってほしいんだ……」
「俺たちにできることはそれくらいだから」
二人の言葉に私は目を丸くした。
カイくんに、会いに行く?
二人は彼の居場所を知っているのかな。
それなら、彼がどうして学校に来ないのかも全部知っているんだろう。
「……どこにいるの?」
「小山病院」
「え?」
予想もしていなかった場所で思わず驚きの声が洩れた。
なんで、病院?
もしかして……カイくんは何かの病気なの?
「快人が入院してるわけじゃねぇけどある事情でアイツはそこにいるんだ」
「頼む。アイツを救ってくれ」
二人は揃って私に頭のつむじが見えるほど深く頭を下げた。
友達想いの二人だなぁ。それはきっとカイくんが優しい人だからだろう。
「分かった……行ってくる。教えてくれて、ありがとう」
会いたい……今すぐにでも。