でも、逆にお腹を抱えて爆笑する滝沢くん上手くを想像することが出来ない。
いや、わたしが滝沢くんに勝手に抱いているイメージだけでそう思ってしまっているのだけれど。
滝沢くんのことをあれこれと考えているうちに授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
はぁ、やっとお昼休みだ。
さっきのことを江奈に報告しなくっちゃ!
もう誰かに話したくて話したくて仕方ない。
「江奈~~!」
「お疲れ、陽音!さあ、お弁当食べよっ!どうせ話したいことあるんでしょ?」
江奈の方に走ってきた私を見て何かを察してくれたのか、彼女は少し笑いながら机の上にお弁当を置いた。
江奈は中学の時からの親友で何でも話せる唯一の友達。
中学の時はもっと友達もいたけれど、みんな上辺だけだったからあの日以来、私は江奈以外の人とは距離を置くようになってしまった。
「やっぱ、江奈は分かってるね?!」
嬉しさで頬を緩ませながら隣の人の椅子を借りて自分の席のように座る。
お弁当の蓋を開けながら、私は江奈にさっきあったことを話し始めた。