2日後、お母さんがお見舞いに来てくれた。最初はどうしたらいいかわからなくてドギマギしていたけれど、お母さんと話すのが楽しくて、いつの間にかそんな気持ちは消えていた。
他愛もない会話をたくさんして、たくさん笑い合った。
しばらく話すと、今日は一週間に一度の甘いものデーということで売店でスイーツを買って一緒に食べようとお母さんが言ってくれた。 
2人で一緒に一階に降りて、売店でさくらどら焼きと緑茶を買った。
レジに向かうとみきちゃんがいて、私とお母さんを交互に見つめながら、安心したように私ににっこり笑いかけてくれた。
お母さんが帰ったあと、いつもの時間に桜の木に行くと、颯くんがベンチに座っていた。

「颯くん!!」

私はすぐに駆け寄る。颯くんもにっこりと笑いながら、ベンチの隣を空けてくれた。