「はっ.........、咲子、また仕事辞めたの?」
私、花垣咲子の、
顔をジッと見て驚く男の子の顔。
その男の子は、──────私の幼なじみ。
名前は、神崎雛斗。
物心ついた頃には、
当たり前に近くにいた幼なじみ。
22歳になった今も隣にいるのに。
今はバカにされている気がする.....................
「っ、ちがっ!
辞めたんじゃなくて辞めさせられたの‼︎」
私が慌てて否定すると雛斗は。
「あー、はいはい。〝試用期間〟とやらね」
分かりきってるのに聞いてきた。
「っ、う、そうだけど............、」
雛斗の言葉に、もごりながら答える私。