15人近くいて大体は同年代で和気藹々とやっていた。
 しかし色々ありメジャーデビューで9人になった。そして今までの間に何人か卒業していった。
 中には怪我で辞めたものや鬱で静養するという悲しい卒業もあったが卒業という名でスキャンダルをもみ消していたケースもあった。
 それぞれの卒業にもストーリーはあり、卒業と知り涙するファンやスキャンダルによるものとは知らずこれからも応援する! と活気だっていたのに報道によりバレてしまい一時期ファンも減ったこともあった。
 でもそれらを乗り越えまたこうしてドームを埋めるほどのファンを抱えたのはこの3人である。

「でもサクラはやめたらどうする」
「俺は動画サイトで食ってく」
 サクラはゲーム配信や動画での生配信を個人でやっており固定のファンや音楽活動以外のコアなファンも獲得している。

「そうか……」
「イチヤはどうすんの」
「……」
 イチヤは先ほどもあったが今はリーダーという称号をもらっただけで元々リーダーという素質でもなかったし、グループのメンバーの1人という存在であった。

 ダンスがピカイチ、歌もそこそこ売れてきたムードメーカーのチュウジ、歌も踊りも完璧でゲーマーでマメでファンとの距離が近いサクラ。

 イチヤはそれを後ろから支える雇われリーダー。……それだけである。

 歌も踊りもそこそこ、だが他のメンバーがいた頃も添え物状態であった。