「あはは、やはり面白い女だ」
「なんですかその少女マンガのセリフみたいな言葉……」
「勉強しているのだぞ、俺も。お前を振り向かせるためにな」
「へぇ〜」

そっぽ向きながらどうでも良さそうに相槌を打った。


「はい、当主様も鈴様もそこまで。お互いに仕事に取り掛かってください」
「す、すみません……!ちゃんとします!」


背筋を伸ばして、鈴は仕事に取り掛かった。そんな姿を見ながら、鬼堂は自分の任務をこなすためにどこかへ行ってしまった。

かくりよには、うまく成仏できなかった邪念を持った魂が彷徨っていることが多々ある。

それの力は大きく、異能力で倒し平和を守るのが当主である鬼堂と、その召使いの仕事なのだ。