次の日の朝。
実は昨晩、急遽鬼堂に用事ができてしまい鈴の話を聞く方ができなくなってしまった。
その間、狼と仲良く楽しい会話をしていたのだ。
覚めると、狼が顔を出した。
「鈴様!おはようございますっ!」
「んん、おはよう、美鈴……」
「み、すず?」
「あっ、ち、ちがった狼くんだ!おはよう」
慌てて身体を起こして訂正をした。
小さい頃から一番最初におはようを言うのは美鈴だったため、ついくせで反射的にそう言ってしまったのだ。
「あの、美鈴って?」
「えっと……ぺ、ペットの名前かなぁ」
(さすがにあやかしと暮らしてるだなんて言えない……!!美鈴はもう許可を得て現世にいるわけじゃないんだから……!)
「ふ〜ん」
(あ、怪しまれてる……!?)
「……おい。朝っぱらから人の嫁にちょっかいをかけるだなんて無礼だぞ」
「当主様。別にいいじゃないですかぁ〜僕護衛なんですし」
「鈴、そんなヤツより俺の方がいいよな?」
「えっ……そ、それは……」
(もちろん狼くんだなんて言えない)
目を逸らすと、何かを察したかのように、鬼堂がズカズカと近づいてくる。
「まさか……夫以外の男がいいだなんて言わないよな?」
「あ、あはっ……は……」
ドンッと壁に手をつかれて逃げ場を失う。
「き、鬼堂さん?べ、別にいいじゃないですか。13歳の男の子と比べられたぐらいでそこまで拗ねなくても……」
「いいや。だめだな」
ムスッと頬を膨らませる。ギロリと睨まれるが、鈴は相変わらず目を逸らし続けていた。
「そ、それよりっ!私の話、聞いてください!」
ようやく鬼堂の方を向いた鈴はすぐにそう言う。
「ああ、そうだったな」
近くにある大きなソファに腰掛けて、こっちへ来いと手で誘われる。
「えっ、と、隣?」
「妻なんだから当たり前だろう」
「そ、そんなぁ……」
(だけどこのせいで話を聞いてもらえないなんてことになったら困る……!)
仕方がない、と大人しく鬼堂の隣に腰掛けた。そんな鈴を見て、満足げに微笑んだ鬼堂であった。
実は昨晩、急遽鬼堂に用事ができてしまい鈴の話を聞く方ができなくなってしまった。
その間、狼と仲良く楽しい会話をしていたのだ。
覚めると、狼が顔を出した。
「鈴様!おはようございますっ!」
「んん、おはよう、美鈴……」
「み、すず?」
「あっ、ち、ちがった狼くんだ!おはよう」
慌てて身体を起こして訂正をした。
小さい頃から一番最初におはようを言うのは美鈴だったため、ついくせで反射的にそう言ってしまったのだ。
「あの、美鈴って?」
「えっと……ぺ、ペットの名前かなぁ」
(さすがにあやかしと暮らしてるだなんて言えない……!!美鈴はもう許可を得て現世にいるわけじゃないんだから……!)
「ふ〜ん」
(あ、怪しまれてる……!?)
「……おい。朝っぱらから人の嫁にちょっかいをかけるだなんて無礼だぞ」
「当主様。別にいいじゃないですかぁ〜僕護衛なんですし」
「鈴、そんなヤツより俺の方がいいよな?」
「えっ……そ、それは……」
(もちろん狼くんだなんて言えない)
目を逸らすと、何かを察したかのように、鬼堂がズカズカと近づいてくる。
「まさか……夫以外の男がいいだなんて言わないよな?」
「あ、あはっ……は……」
ドンッと壁に手をつかれて逃げ場を失う。
「き、鬼堂さん?べ、別にいいじゃないですか。13歳の男の子と比べられたぐらいでそこまで拗ねなくても……」
「いいや。だめだな」
ムスッと頬を膨らませる。ギロリと睨まれるが、鈴は相変わらず目を逸らし続けていた。
「そ、それよりっ!私の話、聞いてください!」
ようやく鬼堂の方を向いた鈴はすぐにそう言う。
「ああ、そうだったな」
近くにある大きなソファに腰掛けて、こっちへ来いと手で誘われる。
「えっ、と、隣?」
「妻なんだから当たり前だろう」
「そ、そんなぁ……」
(だけどこのせいで話を聞いてもらえないなんてことになったら困る……!)
仕方がない、と大人しく鬼堂の隣に腰掛けた。そんな鈴を見て、満足げに微笑んだ鬼堂であった。