「おはよう、蛍」
「おはようございます、橋本さん」
ある日の朝。
朝ごはんを作る前に珍しく早起きした橋本さんが着替えて台所に立っていた。
私よりも早く起きるのなんて珍しいな、と思いながら私も割烹着をきて橋本さんと並んで台所に立つ。
だけどそこには出来たての朝ごはんが並んでいて、お盆に乗っていた。
「あれ、これどうしたんですか?」
橋本さんが料理するなんて珍しい。
びっくりした私は尋ねた。
「今日訓練が休みだからたまには朝ごはん作ろうと思って。蛍もサチヨさんとこの手伝い休みだろ?」
「そ、そうですけど」
そうだった。今日は橋本さん休みの日だったな。滅多にない休みの日。だから橋本さんは朝から料理していたのか。
それにしても……。
「美味しそうですね」
「そうか?」
なんだか今日の朝ごはんは少し豪華だった。