自分の住む田舎から離れて数日がたった。自分の怪我もだいぶ良くなり、いよいよ訓練も始まった。


いつ出撃命令が来るか分からない中で毎日必死に訓練に励む軍人たち。仲間もできてそこそこ充実した毎日を送っていた。



「ごめんください!」


「はーい。……あら、橋本。今日も顔を見に来てくれたのかい?」


「はい。訓練の休憩なので、お昼ご飯を食べるついでに」



そんなある日。


俺はサチヨさんの診療所に顔を出していた。あの日からすっかり仲良くなったサチヨさんとは友達のように話せるまでになった。


最初は遠慮がちだったけど段々と心を開いてこうして毎日のように顔を見に来ている。



「訓練お疲れ様。そういえば今日なにか報告があるって昨日言ってなかったかい?」



椅子に座り、水をテーブルに置きながら俺と向かい合う。



「はい。……所属部隊が決まったので、報告に来ました」


「……そう」