ーミーンミンミンミン……。
セミの鳴き声が耳の鼓膜をつんざくように鳴き続けている。夏の暑い日差しが、ジリジリと照りつけていた。
私……あれからどうなったんだっけ……。
星のことを見送って、それから……。
「うっ……いったぁ……ここ、は……?」
だんだんと頭がクリアになっていき、意識を取り戻す。目をゆっくりと開け、体を起こした。
私はキョロキョロと当たりを見渡し、状況を理解しようと必死で頭を働かせる。
ここって……もしかして学校の屋上?
何度か見渡し、ようやく自分のいる場所を理解する。ここは、私の通う高校の屋上。
もしかして、現代に戻ってきたの……?
訳が分からず混乱してしまう。
まさかいきなり戻ってくるなんて思わなかったから、戸惑いの方が大きかった。戻りたいと何度も願ったはずなのに気持ちは複雑だった。
「あれ……制服着てる……」
サチヨさんを思い出して俯くと、自分の着ている服が制服だということに気づいた。