星が瞬く夜。


今日も、空は雲ひとつなくてお昼のように綺麗に晴れ渡っていた。空は黒くてよく分からないけれど星が綺麗に見えるのは、晴れている証拠。


そう、星に教わったのはいつだっただろうか。



「星、眠れないの?」


「……蛍。すまない、起こしたか?」


「ううん、起きてたから。隣、座ってもいい?」



星の出撃が決まったその日の夜。私がサチヨさんのところから戻ると星が帰ってきていた。


星は私を見るなり気まずそうにしていたけど明るく笑って見せた。今日は一日中泣いていたから多分目は腫れている。


この空回りな笑顔だけど少しでも星に安心して欲しくて笑った。


正直心は辛い。


今にも壊れそうだけどもう泣かないって決めたから。



「ああ」



星の返事を聞いてから隣に座る。


リビングの縁側にいるなんて珍しい。いつも部屋で過ごしているのに。


そっと顔を上げて空を見ると星が綺麗に空を埋めつくしていた。