そう思っていると.....................



「...............もしかして、これ?」



そう言って、圭ちゃんの手元は、
箸で器用に、〝色付き〟を見せてくれた。



「ぅ、やっと気づいたぁ〜〜〜っ!
それだよ!〝そうめん〟は色付き絶対なの‼︎」



そう、ニコニコしてると。



「.........また色付きなのね」



落ち着いたトーンでそう言ってから。



私の食べている器に、そっと、
〝色付きそうめん〟を入れてくれる圭ちゃん。



「うへへへっ、圭ちゃん。ありがとっ!」

「うん。でも俺ら高2だけどね」

「う?知ってるよ?」

「............もー、いい、」

「圭ちゃん、とりあえずねっ!
〝そうめん〟食べましょう!」



これは、私が恋を知る前に、
〝そうめん〟を食べた日の出来ごと。





fin.