翌朝になり、私は着物に着替えてから食堂に向かった。食堂には、お義母様が待っていていて後からお義父様がやってきた。
「おはようございます、郁世様。貴文様」
「おはよう、紗梛さん」
お二人に挨拶をするけど、士貴様もやってきて挨拶をしてすぐに朝食が運ばれてきた。バターロールににんじんや葉物野菜さつまいもにかぼちゃなどの蒸し野菜にバターソース、きのこのポタージュ、トマトのケチャップが添えられたオムレツにベーコンがお皿に綺麗に盛りつけられている。
「今日はね、うちの近くにある養鶏場で採れた卵なのよ。運んできてくださったのよ」
「そうなんですね、いただきます」
私はナイフとフォークを使いオムレツを一口大に切って、口へ運ぶ。オムレツはふわふわで口の中で一瞬でなくなってしまう。