夕方まで全力で遊んで、最後に観覧車に乗った。
まだ空は明るいけれど、少しずつオレンジ色に染まり始めている。


「去年、ここで先輩が告白してくれなかったら、今こうして一緒にいなかったのかもしれないよね」

「だな。あの日はさ、朝からずっといつ告ろうかってことばかり考えてて、ほとんど記憶がないんだよな」

「え、なにそれ。だから、アトラクションに乗った順番とか全然覚えてなったの?」

「かもな。だって、なんて伝えようか決まらなくて、ずっと必死に考えてたし」

「ふーん……」


平静を装ったけれど、あの日の輝先輩のことを知って嬉しくなった。
一年前の彼のことを思うと、なんだか愛おしさが込み上げてくる。


「ねぇ、先輩っていつから私のことが好きだったの?」

「えっ……。なんだよ、急に」

「せっかく告白してくれた時の話になったから、ついでに知りたいなって思って」

「全然ついでじゃないだろ」

「いいじゃん、教えてよ」


輝先輩は眉を寄せていたけれど、私はじっと彼を見つめた。