残りの夏休みも、とても充実していた。
基本的にはバイト。
真菜とシフトが被ることが多くて、だいたいはバイトのあとに遊んだ。
といっても、スイーツを食べに行ったり、カラオケに行ったり、課題をしたり。パターンはいつも決まっている。
真菜や菜々緒さんを含めたバイト先の数人でカフェにかき氷を食べに行ったこともあったし、そのままプリクラも撮りに行った。
水泳をしていた頃は、こんな時間を過ごしたことは一度もない。
毎日練習漬けだったし、スイーツを口にする機会もあまりなかった。
そんな私が、〝普通の高校生〟のように過ごしているのは不思議だった。
だけど、少し前では考えられないくらい、ちゃんと笑えていると思う。
「夏休みも今日で終わりかぁ……」
「あっという間だったね」
バイトを終えて着替えを済ませ、スタッフ用の裏口に向かいながら嘆息した。
同じタイミングで真菜もため息を吐いたから、ふたりで苦笑してしまう。
「あと一ヶ月くらい夏休みのままでいいのにー」
「わかる。バイトばっかりしてた気がするな」
「なに言ってんの! 美波は彼氏ができたでしょー」
「っ……! そうだけど……それはまた別っていうか……」
彼女がじっとりとした目で見てくる。
基本的にはバイト。
真菜とシフトが被ることが多くて、だいたいはバイトのあとに遊んだ。
といっても、スイーツを食べに行ったり、カラオケに行ったり、課題をしたり。パターンはいつも決まっている。
真菜や菜々緒さんを含めたバイト先の数人でカフェにかき氷を食べに行ったこともあったし、そのままプリクラも撮りに行った。
水泳をしていた頃は、こんな時間を過ごしたことは一度もない。
毎日練習漬けだったし、スイーツを口にする機会もあまりなかった。
そんな私が、〝普通の高校生〟のように過ごしているのは不思議だった。
だけど、少し前では考えられないくらい、ちゃんと笑えていると思う。
「夏休みも今日で終わりかぁ……」
「あっという間だったね」
バイトを終えて着替えを済ませ、スタッフ用の裏口に向かいながら嘆息した。
同じタイミングで真菜もため息を吐いたから、ふたりで苦笑してしまう。
「あと一ヶ月くらい夏休みのままでいいのにー」
「わかる。バイトばっかりしてた気がするな」
「なに言ってんの! 美波は彼氏ができたでしょー」
「っ……! そうだけど……それはまた別っていうか……」
彼女がじっとりとした目で見てくる。