「地獄に落とす」
「カッカッカ!貴様、正気なのか、その術を使えば、お前は最後に地獄へ」
「落ちるかもな、むろん、それは地獄の番人の無許可だった場合だろ。悪いが許可はとってあるし、お前を絶対に転生なんてさせない。ここで終わらせる」
「ならば、ならば、拙者はあの世で待っていてやろう!貴様が、心浄統魔の血筋であるというのなら、貴様は碌な死に方をしない、最後はぐぅ」
「おしゃべりが過ぎるな。惨めな死に際程、醜いものはないぞ。いや、もう死んでいるか?」
新城は二階堂仁衛の額に銃口を突き付ける。
「さぁ、終わりだ。転生者、地獄に落ちろ」
――カチャン。
トリガーを押したというのに鳴り響くのは銃弾、ではなく乾いた金属がぶつかる音。
瞬間。
地面から巨大な手が現れた。
真っ赤な手は二階堂仁衛を握りしめるとそのまま地面の中へ消えていく。
最後に二階堂仁衛の想像を絶する悲鳴を残して。
「さて」
新城は構えていた拳銃を懐へしまうと僕に近付いてくる。
「傷、みせてみろ」
「え?」
僕の肩や脇腹を指さす。
「二階堂に肩や脇腹、やられただろ?」
そういって僕の体に触れて傷の具合を見てくれる。
「僕はまだ大丈夫だよ。それよりも、あっちの手当を」
「……あぁ、そうだな」
百済さんの方へ歩き出した途端、ふらつく新城。
「あ、新城!大丈夫?」
僕は慌てて新城を支える。
「あぁ、悪い。さっきの術で力を使いすぎたみたいだ」
「……そんなにすごい術なの?」
「陰陽塾の連中が聞けば、集団でやってきて俺を捕まえるだろうな」
それだけ危険な術を使わなければならない相手ということだった。
新城と色んな怪異を見てきたけれど、ここまで疲労している彼をみるのは初めて。
「わかった。黙っているよ」
「流石は俺の右腕だ。理解が早くて助かる」
苦笑しながら新城は百済へ駆けよっていく。
「あぁ、見た目は酷いが、手当をすれば命の危険はないな」
「じゃあ」
「あぁ、これで終わりだ」
「カッカッカ!貴様、正気なのか、その術を使えば、お前は最後に地獄へ」
「落ちるかもな、むろん、それは地獄の番人の無許可だった場合だろ。悪いが許可はとってあるし、お前を絶対に転生なんてさせない。ここで終わらせる」
「ならば、ならば、拙者はあの世で待っていてやろう!貴様が、心浄統魔の血筋であるというのなら、貴様は碌な死に方をしない、最後はぐぅ」
「おしゃべりが過ぎるな。惨めな死に際程、醜いものはないぞ。いや、もう死んでいるか?」
新城は二階堂仁衛の額に銃口を突き付ける。
「さぁ、終わりだ。転生者、地獄に落ちろ」
――カチャン。
トリガーを押したというのに鳴り響くのは銃弾、ではなく乾いた金属がぶつかる音。
瞬間。
地面から巨大な手が現れた。
真っ赤な手は二階堂仁衛を握りしめるとそのまま地面の中へ消えていく。
最後に二階堂仁衛の想像を絶する悲鳴を残して。
「さて」
新城は構えていた拳銃を懐へしまうと僕に近付いてくる。
「傷、みせてみろ」
「え?」
僕の肩や脇腹を指さす。
「二階堂に肩や脇腹、やられただろ?」
そういって僕の体に触れて傷の具合を見てくれる。
「僕はまだ大丈夫だよ。それよりも、あっちの手当を」
「……あぁ、そうだな」
百済さんの方へ歩き出した途端、ふらつく新城。
「あ、新城!大丈夫?」
僕は慌てて新城を支える。
「あぁ、悪い。さっきの術で力を使いすぎたみたいだ」
「……そんなにすごい術なの?」
「陰陽塾の連中が聞けば、集団でやってきて俺を捕まえるだろうな」
それだけ危険な術を使わなければならない相手ということだった。
新城と色んな怪異を見てきたけれど、ここまで疲労している彼をみるのは初めて。
「わかった。黙っているよ」
「流石は俺の右腕だ。理解が早くて助かる」
苦笑しながら新城は百済へ駆けよっていく。
「あぁ、見た目は酷いが、手当をすれば命の危険はないな」
「じゃあ」
「あぁ、これで終わりだ」